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中小企業のクラウド型勤怠管理システム比較2026|KING OF TIME・ジョブカン・マネーフォワード勤怠の選び方と月15時間削減の実践手順

毎月の勤怠集計に、どれだけの時間を使っていますか。担当者がタイムカードの打刻時間をExcelに転記し、残業申請の紙を回収し、上長が手書きで承認する。従業員30名の会社でも、月に15時間以上を勤怠業務に費やしているケースは珍しくありません。

この記事では、クラウド型勤怠管理システムの主要3サービス(KING OF TIME・ジョブカン・マネーフォワード勤怠)を機能・費用・使いやすさの観点で比較し、従業員10~100名規模の中小企業がどのように選ぶべきかを解説します。導入コストの目安から運用開始までの流れまで、経営者・総務担当者が意思決定できる情報をまとめました。

目次

クラウド型勤怠管理システムとは?

クラウド型勤怠管理システムとは、社員の出退勤打刻・残業申請・シフト管理などをインターネット上で完結させるサービスです。

従来のタイムカードや紙の管理表と比べて、次の点が根本的に異なります。

リアルタイム集計: 打刻と同時に勤務時間が自動計算される
多様な打刻方法: スマホGPS・IC社員証・顔認証など、自社に合わせて選べる
クラウド保存: データはサーバーに自動保存され、バックアップも不要
給与計算連携: 連携ツール次第で、給与計算ソフトへのデータ転記をゼロにできる

テレワークが定着した今、「会社にいなくても打刻できる」という点は、特に総務担当者から高く評価されています。

導入のメリット(月15時間削減の根拠)

クラウド型勤怠管理システムを導入した場合、従業員30名規模の企業で一般的に削減できる作業時間の目安は以下の通りです。

業務 導入前 導入後 削減効果
月次勤怠データ転記 約6時間(手入力) 約30分(自動集計) ▲5.5時間
残業・有休申請の処理 約4時間(紙回収・承認) 約30分(ワークフロー自動化) ▲3.5時間
給与計算ソフトへのデータ転記 約4時間(手作業) 0時間(API連携で自動) ▲4時間
打刻漏れ・修正対応 約2時間 約30分(メール自動通知) ▲1.5時間

合計で月約15時間の削減が見込めます。時給2,000円の担当者が行っていた作業と換算すると、年間36万円分のコスト削減に相当します。

また、金銭的なメリット以外にも見逃せない効果があります。

未払い残業リスクの低減: 自動集計により「知らないうちに36協定を超えていた」という事態を防げる
テレワーク対応: GPS打刻やスマホ打刻で、在宅社員の勤怠も正確に管理できる
法改正への自動対応: 割増賃金率の変更など、システム側がアップデートで対応してくれる

主要3サービスの徹底比較

中小企業で導入実績が多い3サービスを比較します。料金は執筆時点(2026年7月)の目安です。変更になる場合があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。

項目 KING OF TIME ジョブカン勤怠管理 マネーフォワード クラウド勤怠
月額費用(目安) 300円/人(税抜) 200円/人~(税抜) 連携プランで変動
無料プラン なし(無料トライアルあり) 10名まで無料 なし(無料トライアルあり)
打刻方法の多様さ ◎ 最多(IC・顔認証・GPS等) ○ 標準的 ○ 標準的
シフト管理 ◎ 特に強い
給与計算との連携 ○ 各社給与ソフトと連携可 ○ ジョブカン給与と連携 ◎ マネーフォワード給与と直結
導入実績 ◎ 国内最大級 ○ 中堅・中小に強い ○ MFシリーズ利用企業に強い
サポート体制 ○ メール・チャット ○ メール・チャット ○ メール・チャット

1. KING OF TIME — 打刻方法の多彩さで現場フィット率が高い

KING OF TIME(ヒューマックスシステムズ)は、国内トップクラスの導入実績を持つクラウド型勤怠管理サービスです。

最大の強みは打刻手段の豊富さです。スマホGPS打刻・ICカード打刻・顔認証・パソコンブラウザ打刻・生体認証など、10種類以上の打刻方法に対応しており、「工場と本社で打刻端末が違う」「テレワーク社員と現場社員が混在している」といった複雑な環境でも対応できます。

30名規模での月額費用は約9,900円(税込)が目安です(300円×30名、税抜)。機能の充実度と費用のバランスが取りやすく、中小企業に幅広く採用されています。

2. ジョブカン勤怠管理 — コスパとシフト管理に強い

ジョブカン勤怠管理(DONUTS)は、10名まで無料で利用できるプランがあり、費用をかけずに試せるのが特徴です。

特にシフト管理機能が充実しており、飲食・小売・サービス業など、シフト制勤務のある企業に向いています。「ジョブカン給与計算」「ジョブカン採用管理」など他のジョブカンシリーズと組み合わせることで、人事・給与業務を一元化することも可能です。

費用面では、10名超からは基本プランで200円/人(税抜)程度が目安です。機能を追加するオプションもあり、自社に必要な機能だけ選んで使えます。

3. マネーフォワード クラウド勤怠 — 給与計算と一気通貫で運用できる

マネーフォワード クラウド勤怠は、同社の給与計算ソフト「マネーフォワード クラウド給与」との連携が最大の強みです。勤怠データがそのまま給与計算に流れるため、転記作業が完全にゼロになります。

すでに「マネーフォワード クラウド会計」や「マネーフォワード クラウド給与」を利用している企業なら、連携コストを最小にしながら勤怠管理をクラウド化できます。費用はシリーズのバンドルプランによって変わるため、マネーフォワードの公式サイトで確認してください。

従業員規模別の選び方ガイド

従業員10名以下の場合

まずはジョブカンの無料プランから試すことをお勧めします。機能制限はありますが、クラウド打刻・月次集計の基本動作を無料で体験できます。業務が複雑でない段階では、余分なコストをかけずにクラウド化の効果を実感してから有料プランに移行できます。

従業員10~50名の場合

この規模になると、打刻端末の種類が増えたり、残業申請のワークフローが複雑になったりします。KING OF TIMEの安定した実績と豊富な打刻方法が、導入後のトラブルを減らしてくれます。すでにマネーフォワードの他サービスを使っているなら、マネーフォワード クラウド勤怠で給与計算と一本化する選択肢も有力です。

従業員50~100名の場合

部署・役職・雇用形態(正社員・パート・アルバイト)が混在する規模では、柔軟なルール設定が必要です。KING OF TIMEは設定の自由度が高く、複雑な就業規則にも対応できます。シフト制勤務がある業種では、ジョブカンのシフト管理機能も検討してください。

具体的な導入の進め方

1. 現状把握と要件整理(目安:2週間)

導入前に、以下の点を整理しておくと比較がスムーズです。

打刻方法の確認: 社員はスマホを持っているか、IC社員証はあるか
勤務形態の確認: 固定時間制かシフト制か、テレワーク社員の有無
連携希望の確認: 現在使っている給与計算ソフトは何か
利用人数の確認: 正社員・パート・アルバイトの合計人数

2. 無料トライアルで実際に試す(目安:1ヶ月)

3サービスいずれも無料トライアル期間(多くは30日間)が用意されています。実際に担当者と社員数名で打刻してみて、操作感・集計の正確さ・サポートの対応速度を確認しましょう。

「画面が複雑すぎてITが苦手な社員が使えない」というのは、クラウド勤怠管理の導入失敗でよく聞かれる理由です。現場社員も含めて試用することが重要です。

なお、勤怠管理のペーパーレス化全般については、中小企業の勤怠管理ペーパーレス化ガイドでも詳しく解説しています。

3. 社員への周知と運用ルールの策定

本番稼働の2週間前を目安に、以下を準備します。

打刻マニュアルの作成: スマホ打刻の手順を写真付きで作成する
残業申請フローの確認: 誰が承認するか、どのタイミングで承認するか
修正申請のルール: 打刻漏れが発生した場合の手続きを決める

「使い方がわからない」という問い合わせが最初の1週間に集中します。担当者が即答できる環境を整えておくと、定着率が上がります。

4. 本番稼働と定着化(最初の3ヶ月が勝負)

稼働直後は、毎週集計結果を確認して異常値(極端に長い残業時間、打刻漏れが多い社員)をチェックします。3ヶ月間の運用で問題がなければ、給与計算ソフトとの連携設定に進みましょう。

中小企業の勤怠管理を自動化する方法では、自動化によって削減できる具体的な業務内容を解説しています。あわせてご覧ください。

かかるコストと使える補助金

費用の目安(従業員30名の場合)

サービス 月額費用(税込目安) 年額費用(税込目安)
KING OF TIME(30名) 約9,900円 約11.9万円
ジョブカン(30名・基本プラン) 約6,600円 約7.9万円
マネーフォワード勤怠(30名) 連携プランにより変動 公式サイトで確認

料金は執筆時点(2026年7月)の目安です。プランや従業員数によって変わります。必ず公式サイトで最新価格を確認してください。

IT導入補助金の活用

クラウド型勤怠管理システムは、IT導入補助金(デジタル化基盤導入類型)の対象ツールに登録されているケースがあります。補助率は最大75%です(公募時期・申請内容によって異なります)。

ただし、補助金申請にはITツールベンダーが「IT導入支援事業者」として登録されていることが条件です。各サービスの公式サイトで補助金対応状況を確認してください。

補助金全般については、中小企業のDX資金調達完全ガイド2026でも詳しく解説しています。

よくある失敗と回避策

失敗1: 現場社員の操作研修をしなかった
クラウド型勤怠管理は、管理者だけでなく全社員が毎日使うツールです。ITが苦手な社員向けに操作マニュアルを整備し、最初の1週間は担当者がサポートに回れる体制を作ってください。

失敗2: 就業規則と設定が合っていない
「残業上限の設定を間違えて警告が出続ける」「フレックス制のルールが反映されていない」といったミスが起きやすいです。導入前に就業規則の担当者(社労士)と設定内容を確認しましょう。

失敗3: 給与計算ソフトとの連携設定を後回しにした
勤怠管理システムを入れても、給与計算との連携を設定しないと「転記作業」が残ります。連携設定は導入プロジェクトのゴールに含めて計画してください。クラウド給与計算ソフト導入ガイドも参考にしてください。

失敗4: 勤怠データのセキュリティ対策を後回しにした
勤怠データには社員の個人情報が含まれます。クラウドサービスのセキュリティ設定(アクセス権限・二段階認証など)は必ず確認してください。クラウドサービスのセキュリティ管理については、姉妹サイトセキュリティマスターズ.TOKYOで詳しく解説しています。

本記事のまとめ

クラウド型勤怠管理システムの導入は、中小企業の総務・人事業務の中でも「費用対効果が見えやすい」DX施策の一つです。月15時間の削減効果は、年間数十万円のコスト削減に直結します。

3サービスの選び方をまとめると、以下の通りです。

KING OF TIME: 打刻手段が多様で、業種・規模を問わず対応できる安定した選択肢
ジョブカン: コスパ重視、シフト制勤務がある企業、10名以下で無料から始めたい企業
マネーフォワード クラウド勤怠: すでにマネーフォワードシリーズを使っていて、給与計算と一本化したい企業

いずれも無料トライアルが用意されています。まずは1ヶ月、担当者と数名の社員で試してみることが最短の一歩です。

勤怠管理と連動して給与明細を電子化したい場合は、中小企業の給与明細電子化ガイドもあわせてご覧ください。また、労務管理全般のクラウド化については、SmartHR導入ガイドも参考になります。

クラウドサービスの選び方をさらに体系的に学びたい方には、姉妹サイトクラウドマスターズ.TOKYOでクラウド活用の基礎から応用まで解説しています。

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