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中小企業のセキュリティ委託先選び|認定制度2027

「セキュリティ対策を外部の業者に任せたいが、どこに頼めば安心なのか分からない」。従業員10~100名の中小企業で、こうした声をよく聞きます。社内に専門人材を抱えるのが難しい規模ほど、委託先選びがそのまま会社の安全を左右します。

2026年6月、経済産業省がセキュリティ業者の「認定制度」を新たに設ける方針を公表しました。2027年度の運用開始を目指すこの制度は、これまで判断材料の少なかった「委託先の見極め」に、国のお墨付きという新しい物差しを加えるものです。この記事では、制度の中身と、中小企業の経営者が委託先を選ぶときにどう活かせばよいかを、専門用語を避けて解説します。

中小企業のセキュリティ委託先選び|認定制度2027 - 解説

目次

サイバーセキュリティ・サービス認定制度とは

経済産業省は2026年6月、サイバーセキュリティの業務を請け負う事業者を対象にした認定制度を創設する方針を、中間とりまとめとして公表しました。中間とりまとめでは「サイバーセキュリティ・サービス認定制度」と呼ばれています。2026年度中に具体的な制度の枠組みと審査の基準(ガイドライン)を固め、2027年度中の運用開始を目指すスケジュールです。

背景にあるのは、セキュリティ業者そのものが原因で機密情報が外部に漏れるリスクです。守りを任せた相手が弱点になっては元も子もありません。特に政府機関や重要インフラを担う企業が、運営体制のしっかりした事業者を選びやすくする狙いがあります。中小企業にとっても、この物差しは委託先を選ぶ際の参考になります。

既存の登録制度と何が違うのか

実は、セキュリティ業者を見極める仕組みはすでに存在します。経済産業省の「情報セキュリティサービス審査登録制度」です。これは、専門知識のない利用者でも一定の技術・品質を備えたサービスを選べるよう支援する任意の制度で、2026年3月時点で5つの区分に合計398のサービスが登録されています。

今回の新しい認定制度は、この既存制度の「2階建て部分」にあたります。1階が技術・品質の確認だとすれば、2階は「事業者としての運営体制が適切か」を確認する部分です。技術力があるだけでなく、組織として情報を適切に扱える体制が整っているか。そこまで踏み込んで認定する点が新しさです。

項目 情報セキュリティサービス審査登録制度(既存) サイバーセキュリティ・サービス認定制度(新設)
確認の重点 サービスの技術・品質 事業者の運営体制の適切さ
位置づけ 土台(1階) 上位の認定(2階)
運用時期 運用中(398サービス登録/2026年3月時点) 2027年度運用開始を目指す

対象になる5つのサービス区分

既存の登録制度では、次の5つの区分でサービスが整理されています。新制度もこの枠組みを土台にすると見られます。自社が委託したい業務がどの区分にあたるかを知っておくと、業者選びの会話がぐっとスムーズになります。

情報セキュリティ監査: 社内の対策状況を第三者の目で点検してもらうサービス
脆弱性診断・ペネトレーションテスト: システムの弱点を擬似的な攻撃で洗い出すサービス
デジタルフォレンジック: 事故が起きた後に原因や被害範囲を調べるサービス
セキュリティ監視・運用: 24時間体制で不審な動きを見張るサービス
機器検証: 導入する機器やソフトの安全性を確かめるサービス

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中小企業が委託先を選ぶときの実務チェック

認定制度が始まれば、認定の有無は分かりやすい目印になります。ただし運用開始は2027年度の予定で、それまでに守りを止めるわけにはいきません。当面は既存の審査登録制度への登録状況を確認しつつ、次の点を見るのが現実的です。

登録の有無: 既存の審査登録制度に登録されているか(経産省の公開リストで確認できる)
契約内容の明確さ: 何をどこまで対応するのか、報告の頻度や緊急時の連絡体制が書面で明示されているか
費用の内訳: 月額か年額か、初期費用や追加作業の料金が事前に提示されているか
事故時の対応: 万一の際に誰がどう動くか、調査・復旧の手順が決まっているか

金額は会社の規模や対象範囲で大きく変わります。複数社から見積もりを取り、安さだけでなく「何が含まれているか」で比較するのが失敗しないコツです。安い契約に飛びついて、いざというときの対応が含まれていなかった、という落とし穴は珍しくありません。

2027年に向けて今やっておきたいこと

新制度を待つだけでなく、今のうちに自社側の準備を進めておくと、認定業者が出そろったときに迷わず選べます。まずは、自社が守りたい情報は何か、どの業務を外に任せたいかを書き出すことから始めます。委託する範囲がはっきりすれば、業者の提案を正しく比べられます。

あわせて、現在契約している業者がいれば、その登録状況や契約内容を一度棚卸ししておきましょう。2027年度に認定制度が動き出したとき、自社の委託先が認定を取得するのか、取得しないならその理由は何かを確認できる準備になります。制度の最新動向は経済産業省のサイバーセキュリティ政策のページで追えます。

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中小企業のセキュリティ委託先選び|認定制度2027 - まとめ

本記事のまとめ

経済産業省が2027年度の運用開始を目指す「サイバーセキュリティ・サービス認定制度」は、既存の審査登録制度に「運営体制の適切さ」という新しい物差しを加えるものです。中小企業にとっては、これまで判断が難しかった委託先選びに、国のお墨付きという分かりやすい目印が増えることを意味します。

制度の運用までにはまだ時間があります。今は、守りたい情報と任せたい業務を整理し、既存の登録状況や契約内容を確認しておくこと。この準備が、認定業者が出そろったときに自社に合った委託先をすばやく選ぶ力になります。

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