MENU

中小企業のSlackワークフロービルダー活用ガイド|ノーコードで申請・通知・定期集計を自動化して月10時間削減する方法

「Slackは入れたけど、結局メールの代わりにしか使っていない」という中小企業は少なくありません。毎朝の日報収集、会議室の予約申請、経費申請の回覧――こういった繰り返し業務を、Slackの標準機能だけで自動化できることをご存知でしょうか。

この記事では、Slackに標準搭載されているワークフロービルダー(定型業務の自動化ツール)を活用して、従業員10~100名規模の中小企業が月10時間の手作業を削減する方法をわかりやすく解説します。プログラミング知識はゼロで構いません。

目次

Slackワークフロービルダーとは?

ワークフロービルダーは、Slackに標準搭載されているノーコード(プログラミング不要)の自動化機能です。「○○のボタンを押したら△△を実行する」という一連の流れを、画面上の操作だけで設定できます。

2024年のアップデートから「新ワークフロービルダー」が導入され、より複雑な処理も対応可能になりました。主にできることは以下の3つです。

フォーム作成: Slack内で申請フォームを作成し、チャンネルに送信
トリガー設定: スケジュール、絵文字リアクション、リンクのクリックなどを起点に処理を自動実行
アクション連携: メッセージ送信、チャンネルへの投稿、外部ツールへのデータ送信

導入のメリット(数字で示すROI)

ワークフロービルダーを活用した場合の削減効果の目安を示します。以下は従業員30名規模の企業での実績をもとにした参考値です。

業務 導入前 導入後
日報の収集・集約 月4時間(手動で全員に確認) 月1時間(フォーム自動配信→自動集約)
経費申請の回覧 月3時間(メール+電話確認) 月0.5時間(Slack申請→承認通知)
会議室予約の確認 月2時間(口頭確認・Excel管理) 月15分(フォーム送信→自動記録)
備品補充の申請 月1時間(メール→担当者確認) 月10分(Slackボタン→即通知)

合計で月10時間以上の削減が見込めます。時給換算で月2万5,000円(時給2,500円×10時間)の価値創出になります。Slackのプラン費用と比べると、1ヶ月目からコストを上回る効果が期待できます。

具体的な進め方(3ステップ)

1. どの業務を自動化するか決める

すべての業務を一度に自動化しようとすると失敗します。まず「毎週繰り返している業務」を3つ書き出してください。おすすめの着手順は次の通りです。

第1優先: 全員に送る定期連絡(日報・週報・予定共有)
第2優先: 申請と承認の往来(経費・休暇・備品)
第3優先: 外部ツールとの連携(Googleスプレッドシートへのデータ転記など)

2. ワークフローを作成する

Slackの画面左上にある「⚡」アイコンをクリックすると、ワークフロービルダーが起動します。「新規作成」から開始し、「トリガー(きっかけ)」と「アクション(実行すること)」を順番に設定するだけです。

最初に試してほしいのは「毎朝9時に日報フォームを全員に送信する」ワークフローです。設定時間は15分程度で完了します。

3. テストして全社展開する

作成したワークフローは「テスト実行」ボタンで動作確認できます。自分自身に送ってみて問題なければ、対象チャンネルに展開します。最初は1チームだけで試し、慣れてから全社展開するのが定着のコツです。

中小企業が使いやすい自動化パターン5選

【パターン1】毎朝の日報・進捗共有の自動化

毎朝定時にフォームを各チャンネルに送信し、回答を集約チャンネルに転送します。上司がわざわざ催促しなくても全員の状況が一覧で把握でき、管理コストが大幅に下がります。

【パターン2】経費申請フォームの電子化

Slack内に経費申請フォームを作り、送信と同時に経理担当チャンネルに通知します。申請者には「受け付けました」と自動返信されるため、確認の往来がゼロになります。

【パターン3】緊急対応の初動トリアージ

「#障害報告」チャンネルへのメッセージ投稿をトリガーに、担当者へのメンション通知と対応チェックリストの自動展開を設定します。夜間や休日でも初動が遅れません。

【パターン4】備品・消耗品の補充申請

「トナーが残り少ない」「コピー用紙が足りない」というボタンを社内Slackに設置します。ボタン一押しで購買担当に通知が届き、口頭や付箋での伝達漏れがなくなります。

【パターン5】週次レポートの自動配信

毎週金曜17時に「今週の振り返り」フォームを全員に送信し、回答内容を経営者チャンネルに集約します。週次ミーティングの事前準備が不要になり、会議時間を実質30分短縮できます。

コストと無料プランでできること

ワークフロービルダーのコストはSlackのプラン料金に含まれます(執筆時点: 2026年6月)。

プラン 月額(税込) ワークフロー機能
フリー 無料 最大10件のワークフロー(基本機能のみ)
プロ ¥925/ユーザー 新ワークフロービルダー対応・件数無制限
ビジネスプラス ¥1,600/ユーザー 高度な承認フロー・監査ログ付き

従業員30名の場合、プロプランで月2万7,750円(¥925×30名)となります。月10時間の削減効果(時給換算2万5,000円)と比較すると、コストを上回る効果が1ヶ月目から得られる計算です。

まずはフリープランで1つのワークフローを試し、効果を実感してからプロプランに移行するのが費用対効果の高いアプローチです。

よくある失敗と回避策

【失敗1】複雑なワークフローから始めてしまう

最初から10ステップを超えるワークフローを作ろうとして挫折するケースが多くあります。最初は「フォームを送って回答を受け取るだけ」の2ステップから始めてください。シンプルなものを1つ完成させることが、次のステップへの自信につながります。

【失敗2】通知が多すぎて逆効果になる

自動化したワークフローが大量の通知を生み出し、「また来た」とスルーされるようになります。通知は「関係者のみのチャンネル」に限定し、全員通知は週1回程度に抑えるのが鉄則です。

【失敗3】担当者が変わったときに止まる

ワークフローの管理者が退職・異動すると誰も管理できなくなります。必ず2名以上を管理者に設定し、ワークフロー一覧を社内wikiやNotionに記録しておきましょう。

本記事のまとめ

Slackワークフロービルダーは、プログラミング知識なしで社内の繰り返し業務を自動化できる機能です。日報収集・経費申請・備品補充など、毎週繰り返す業務から着手すれば、月10時間の削減も十分に現実的です。

まずはフリープランで1つのワークフローを試してみてください。「こんなに簡単にできるのか」という感触が得られれば、次の自動化アイデアが自然と生まれてきます。

Slack以外のツールを使った自動化については、姉妹サイトAIマスター.JPでもAI活用の観点から最新手法を解説しています。ノーコード自動化の全体像を把握したい方はあわせてご覧ください。

「RPA・業務自動化」の関連記事をもっと読む

「RPA・業務自動化」に関する記事を当サイトでまとめています。あわせて読みたい関連記事は、下記のカテゴリーページからご覧いただけます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次